先輩DHお助け企画特集1井上 和 ぶっちゃけK’s seminar主宰・歯科衛生士 スタッフ教育についてセミナーなどでよくお話しするのですが、悩んでいるのはたいてい教える側です。言ったことをやらない、やらないことを責めるとあからさまに無視、ちょっと強く言うと「先輩がキツいので辞めます」とすぐに言い出す。腫れ物に触るように気を遣い続け、ドキドキハラハラでヘトヘト。「なんでこんなに気を遣い続けなければいけないんだ!」と怒りすら湧いてくる。しかも、いつまで経ってもできるようにならないので、院長から「どうなってるんだ」と責められる。院長も、問題なのは教わる側の姿勢だとなんとなく気づいているんだけど、院長が若手にそう伝えると、今度は「院長がキツいので辞めます」と言われるのが嫌なので、既存の教える側に文句を言う。教える先輩は、下は言ってもやらない、上はそれを自分のせいにしてくる。結果、教える側が疲弊して辞める。よくあるパターンです。 ベテラン歯科衛生士がいない医院なら、入職3年目くらいで教える側になります。もっと早い場合もあります。まだまだ教わりたいことがたくさんあるのに、そして教える経験はほとんどないのに、いきなり教える側になってしまう。教えられる自信などまったくない。予想どおり、うまく教えられず後輩から反発を買う。しかも、日常の業務はそのままで、減ることはない。そりゃもう、日々の臨床どころじゃなくなるのは目に見えています。30精神的にも肉体的にも教えることに疲れ果てている教える時間が取れない、教えるために自分の時間が取られてしまう「教え方が悪い」「言い方がキツイ」「課題が多い」など、後輩から悪く言われる挙句の果てに「言い方がキツイ」など指導者のせいにして簡単に辞められてしまうそもそも人を教える経験がほとんどないので、どう指導したらいいのかわからない課題を出してもやってこない、練習するように言ってもやらないすぐに涙ぐむので何も言えないし、ものすごく気を遣って疲れる深刻な人材不足により、院長から「辞められては困る」と圧力がかかる先輩はみんな、疲れているし悩んでいるなぜ、後輩指導がこんなに難しいのか?後輩指導、1人で
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