歯科衛生士 2025年3月号
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31井上 和Kazu INOUEぶっちゃけK’s seminar主宰歯科衛生士 ところで、教わる側の言い分はどうでしょう。教わる側は悩んでいるというより文句を言っています。教え方が威圧的。なんでも「自分でやれ」とか「自分で考えろ」と丸投げ。「本を読め」とか「レポートを提出しろ」と、仕事以外の時間を使ってやることが多い。「家に帰ってまで仕事のための勉強をしろって、それって合法なの?」みたいな文句です。立ち位置としては「やらされている」という立場です。教わるのは、自分で望んだわけではなく、医院の都合でしょ。医院が仕事をさせたいので、とっととできるようになれと強制してくるわけでしょ。そんなふうに考えているので、教わる側もうんざりです。 今回はそんな教える側と教わる側へ、指導がうまくいくヒントをスタッフ教育のプロ中のプロである杉元さんと2人でお話ししましょう。そして、責任者である院長へ、人が育つ、人を育てるためのヒントもお伝えしましょう。Illustration:ひらたともみMarch 2025 vol.49杉元信代Nobuyo SUGIMOTO㈱Himmel歯科衛生士心理カウンセラーこちらが無理のない範囲で、優しく教えてもらいたいのに、先輩はいつも厳しいレポート提出とか、居残り練習とか、自分のプライベートな時間が削られてしまう教えてはほしいけど、しばらく仕事をやっていればいつかできるようになるのに、短期間であれもこれも覚えろと強制される先輩たちは忙しくて、質問するチャンスもなくて聞きづらいとにかく先輩や院長の言い方がキツくてムリなぜ、指導を受けるのがこんなに嫌になるのか? がんばりすぎないで!

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