歯科衛生士 2025年7月号
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うでけSRP だ22特集1 日常臨床において、医療面接を行った後、資料を基に適切な歯周基本治療を実施しますが、日本歯周病学会のガイドラインでも、すべての治療に先立ち最優先されるのがプラークコントロールであるとされています 1。したがって、口腔衛生指導(OHI)を行い、その後、歯肉縁上のプラークコントロールが確立してからスケーリング・ルートプレーニング(SRP)を実施するのが一般的です。 実際、歯周病の患者さんの 7 ~ 8 割は非外科治療でコントロールできる可能性があるとされています 2。筆者も、より精度の高い SRP を追求していくなかで、歯周外科治療の頻度が減少していることを、多くの症例において実感してきました。低侵襲で治癒できるのであれば、非外科治療は患者さんにとって身体的負担が少なく、より優しい治療法といえるでしょう。ただし、再評価の結果、深い歯周ポケットの残存や骨縁下欠損、根分岐部病変などの病態が確認される場合、または宿主応答が過剰(ハイパーレスポンダー)の患者さんにおいては、非外科治療単独では予後改善が見込めないケースもあります。そのような症例では、歯周組織再生療法などの歯周外科治療を併用することで、早期にかつ安定した治療結果が期待できる場合があります。非外科治療だけで改善が見込めない場合、歯周外科治療を併用するが ん ば り す ぎる前に見極めよこの歯周炎、非外科?

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