歯科衛生士 2025年7月号
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表1 の定義で除外対象となる「他の歯質の欠損や病態に起因しないもの」に相当するのがこれ を見分ける67らである。「歯がしみる」という訴えから、これらを除外した結果が象牙質知覚過敏である。「しみる」という症状以外の情報が、鑑別の鍵になる。修復物の破折修復治療後の感覚亢進歯の破折生活歯のホワイトニング後の「しみる」咬合性外傷う蝕歯肉の炎症辺縁漏洩う蝕生活歯のホワイトニング後の「しみる」咬合性外傷歯髄炎歯肉の炎症辺縁漏洩Cracked toothsyndrome歯の破折修復物の破折修復治療後の感覚亢進歯がしみる象牙質知覚過敏(文献1 -3をもとに筆者作成)July 2 0 25 v ol.4 9温度・乾燥・擦過・浸透圧・化学的な刺激に対して、露出した象牙質で起きる短く鋭い痛みで、他の歯質の欠損や病態に起因しないもの1表1 象牙質知覚過敏の定義(6月号より再掲)もの、酸っぱいもの図16 象牙質知覚過敏との鑑別診断の対象( 6月号より再掲)● 温度:冷たいもの/熱いもの● 乾燥:エアー● 擦過:歯ブラシ、探針● 浸透圧・化学的な刺激:甘いCanadian Advisory Board of Dentin Hypersensitivity による象牙質知覚過敏の定義 1。患者の訴えと口腔の所見が、この定義に当てはまるかを確認しながら、インタビューと口腔内検査を行う。象牙質知覚過敏

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