説明のPOINT43歯周外科治療の基本的な内容と治療の効果を患者さんに説明しましょう。P.48P.49P.50患者説明用シート切除療法組織付着療法歯周組織再生療法歯周形成手術P.44P.45P.46表1 歯周外科治療の種類● 歯肉切除術● 歯肉弁根尖側移動術● 歯槽骨外科手術(骨切除・骨整形)● 歯肉掻爬術● ENAP● フラップキュレッタージ● ウィドマン改良フラップ手術● 小帯切除術● 歯肉弁側方・歯冠側・根尖側移動術● 遊離歯肉移植術・結合組織移植術● 根面被覆術Illustration:浅水シマ高村あゆみ(文献2をもとに作成)July 2 0 25 v ol.4 9岩野義弘Yoshihiro Iwano岩野歯科クリニック[東京都]院長・歯科医師[第6回]るのか説明できるように、臨床の場でよく遭遇する6つの場面をもとに基本的な内容と治療の効果をご紹介します。歯周ポケットが急に深くなってきた場合歯肉退縮がある場合深いう蝕がある場合 歯周病の患者さんの場合には、適切な歯周基本治療を行って炎症のコントロールがなされたにもかかわらず、4 mm以上の真正ポケットが残存する場合に歯周外科治療が考慮されます。とくに垂直性骨欠損やHampの分類 12度以上の根分岐部病変をともなう場合には、歯周外科治療が必要になる可能性が高いです。 また、歯周病の患者さん以外にも歯周外科治療が行われるケースがあります。たとえば、う蝕が歯肉縁下深くまで及んでいた場合には、歯槽骨外科手術をともなう歯肉弁根尖側移動術によって健全歯質を歯肉縁上へ位置づけます。矯正歯科治療後に生じた歯肉退縮に対して、根面被覆術を行うことも多いです。また、歯根破折やセメント質剥離等によって、急激に歯周ポケットが深化してきた場合には、その原因を特定するために歯肉弁を切開、剥離することもあります。表 1 に歯周外科治療の種類を挙げます 2。 今回は、患者さんにどういった場合に歯周外科治療が必要にな歯周ポケットが深い場合根分岐部病変がある場合垂直性骨欠損がある場合歯周外科治療
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