2のAugust 20 2 5 vo l.4 927S T E P特徴この時期の指導のコツ口腔ケアの方法生まれ てすぐから栄 養 を摂取するために、新生児にはさまざまな反射が備わっています。そのため、口腔内外はとても敏感です。お口周りの過敏の除去と歯ブラシなどの異物を口腔内に入れることに慣れるために、まず はお 口 の 周りを包み込むようにマッサージする。乳幼児は上唇小帯が太く高位付着の場合も多いため、上唇の内側に汚れがたまりやすい。 赤ちゃんの口腔内外はとても敏感なので、歯が生えてからいきなり歯ブラシを口腔内に入れるのでは、拒否反応が出てしまいます。そこで、まずは口腔内に異物が触れることに慣れる必要があります。そもそも、口腔内には毎日の哺乳によりミルクのカスがたまりやすい場所があります。お口の中は、歯が生える前から汚れているのです。毎日お風呂に入れて体をきれいにすることと同じで、歯がまだ萌出していなくても、口腔内のケアは必要だということを理解してもらいましょう。 哺乳が終了したら、口腔内のミルクの汚れをガーゼで拭うよう指導しますが、口腔内外に触れられることに慣れてもらうために、お口周りのマッサージをしてから口腔内に触れるようにお勧めしましょう。 マッサージを行うことは、原始反射の消失の手助けにもなります。原始反射はいずれ自然に消失するものですが、遅くまで残っていると歯ブラシを拒否したり、離乳食がうまく進まなかったりなどの問題を起こしやすいです。そのため、口腔内に触れる前に行っておくと効果的です(図9)。図9 脱感作マッサージのやり方 歯が生えるまでは、ガーゼを用いての口腔清掃をお勧めします。 ガーゼを指先に巻き付け、ぬるま湯に浸して柔らかくなったところで口腔内をぬぐいます。特に上唇の内側にミルクのカスがたまりやすいので、この部分をきれいにするように指導します(図10)。図10 ミルクのカスがたまりやすい場所生まれてから乳歯列が完成するまで、口腔内の環境は劇的に変化します。今回は自分でのケアが難しく複雑な口腔内の6歳ぐらいまでのポイントをご説明します。上唇を伸ばすように優しく抑える。優しくほっぺを包み込み、徐々に口唇に触れる。おすすめの道具仕上げ磨き 指導のポイント萌出時期でおさえたい歯が生える前(生後0~8ヵ月ぐらい)萌出時期ごとの指導のポイント
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