Illustration:日□友太 情報社会の現代では、さまざまな情報を気軽に入手できるようになっています。しかし、患者さんの口腔を健康に導き、患者さんとよい関係性を築くためには、正しい情報や患者さんに合わせた情報を私たち臨床家が歯科衛生士として提供することが非常に大切です。 日々臨床で患者さんと向き合っていると、さまざまな疑問や問題に直面することがあると思います。そんな時、皆さんはどのように日頃の疑問を解決されていますか? たとえば、「フッ化物製品はどのくらい効果があるのか?」 というような日常臨床で抱く臨床の疑問(クリニカル・クエスチョン:以下CQ)は、このままで検索するには漠然としています。多くの回答を得るにはよいですが、自分が求めている適切な回答を得るには漠然とし過ぎているように感じます。多くの論文、情報のなかから一発で疑問の解答に近づくためには、調べたい内容に合わせた的確なキーワードを複数選択することが求められます。このような時には、CQをもう少し具体的なリサーチ・クエスチョン(以下RQ)に落とし込む必要があり、その際にPICOというフレームワーク(P.76〜)が用いられます。 PICOを活用すると自分の疑問を整理できるため、目的の明確化につながり、適した論文を検索でき、疑問の解決につながります。また、論文の結果をある程度予測することができるため、論文を読む際に素早く正確に読むことができると思います。さらに、第三者に伝える際も明確に伝えることができます。 そこで今回は、PICOを使った情報検索の方法についてご説明します。膨大な情報から自分が求めているものを探すには検索特集2知りたいことを でカンタンに探す方法検索PICOを使うと、こんなに違う!佐久間 愛Ai SAKUMA麻生歯科□□□□□[静岡県]歯科衛生士2024年に徳島大学大学院口腔科学研究科博士後期課程を卒業しました!*本特集に掲載されているホームページの画面ならびに検索結果は、2025年10月時点のものです。71December 2025 vol.49
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