nico 2025年7月号
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食べ物の流れ〜お口から胃へ〜「食べる」は、歯の健康だけでは成り立ちません。くちびを通って(=飲み込む)食道へと送り込むまでの流れをお顔の横から示したものです。 「食べる=噛む」と思われがちですが、じつはそれだけではありません。この一連の動きには、歯だけでなく、唇るや舌、頬ほ、のどの筋肉など、さまざまなお口周りの組織が関わっています。歯がおもに活躍するのは1と2です。 たとえば、唇をしっかり閉じられないと、食べ物が口の外にこぼれてしまいます。また食べ物は、舌で歯の上にのせて歯によって粉砕されます。さらに、食べ物が頬と歯ぐきのあいだに落ちないように、頬が支えています。意外かもしれませんが、唾液も重要な役割を果たしています。お煎餅をお口に入れたときのことを想像してみてください。口の中に水分がなかったらどうですか?パサパサとしてうまく塊にできないですし、のどに送り込むのも難しくなります。 つまり「食べる」という行為は、歯だけでは成り立たないのです。 図は、食べ物をお口に入れてから、食べ物を歯の上にのせて噛み砕き、飲み込みやすい形に整え、のどの奥2口蓋)舌1ほ なんこうがい行われているわけではありません。「お口の機能」も重要です。それを、お口から胃へ移動していく「食べ物の流れ」で見ていきましょう。パクリ18食べ物を歯の上へ移動させ、飲み込みやすい形にする食べ物を取り込む食べ物食べ物上あごの奥(軟もぐもぐ健康ですか? 「食べる」ということは、歯や入れ歯だけで

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