ヒートショックって何?お風呂から出たときお風呂の温度に体が慣れていくと、血圧も戻っていきます。しかし、お風呂から出たとき(または浴槽から立ち上がったとき)、いままで体にかかっていた水圧がなくなることで血管が急激に拡張し、血圧が急低下します。その結果、脳貧血を起こす危険性があります。脳貧血により気を失って、転倒したり、お湯におぼれてしまうと命にかかわります。こんなとき!3若いかたにも起こる!● 寒い場所から暖かい場所へ移動するなど、温度が急に変わると、血圧が急激に変化します。すると、心臓や脳の血管に負担がかかり、その結果心筋梗塞や脳卒中などが引き起こされることがあります。これを「ヒートショック」といいます。● お風呂に入る前、入った後のほか、浴槽内でヒートショックを起こす人も多く、その場合は風呂の水でおぼれて亡くなってしまうこともあります。何が原因なの?● いちばんの原因は、寒い場所(お風呂場や脱衣所など)と暖かい場所(リビングなど)の寒暖差です。「ヒートショックは冬場に起こるもの」というイメージがありますが、寒暖差が激しければ、春先や秋口でも起こり得ます。● 寒暖差にくわえて、その人の年齢や持病、体調も影響します。加齢にともない、体の血管は柔軟性を失い硬くなっていきます。そのため高齢のかたほど気をつけないといけません。実際、毎年の死亡者数の約9割は、65歳以上です。● とくに動脈硬化や高血圧、糖尿病、脂質異常症など、血液や血管系の病気をおもちのかたは要注意。しかし若いかたでも、タバコを吸っていたり、多量の飲酒をするかた、不規則な生活を送っている場合は血管に負担がかかりやすいです。暖まったお風呂場寒い脱衣所お風呂から出たときお風呂の湯による体への圧迫がなくなる→血圧が急低下DANGER血圧が戻っていく36
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