市販されている多くは、毛の長さが9〜12mm(一般成人用)のものです(表2)。 毛が長いとよくしなるため、ローリング法、スティルマン改良法などの歯ブラシの脇腹を使う磨き方に適し、歯間部に入りやすいことが特徴です(図11a)。は異なること、柄の長さや形態によってブラッシング圧が変化することなどから、表記と実際の磨き心地は異なる場合があります。 毛の硬さは、毛の「長さ」「太さ」「植毛本数」「形態(毛先の加工・処理)」「材質」によって決まるので 、毛の特徴を十分理解して処方する必要があります。また、歯ブラシの硬さでみると、上記以外にもネックとハンドル部の形状を考慮する必要があります。 歯ブラシは、ヘッド、ネック、ハンドルから成ります(図10)。このうち、もっとも種類が豊富なのがヘッド部分の歯ブラシ毛です。 特に、毛の硬さは清掃効率や磨き心地に大きく影響するため、 歯ブラシを選択する際の重要な項目です。毛の硬さは家庭用品品質表示法に従って表記することが消費者庁によって定められていますが、 製品の毛を根元から7mmで切断して測定するという方法であること、実際に使用する際は湿潤下のため材質によっては毛のしなりが計測時と毛について歯ブラシのアセスメント2金子 理 Osamu Kaneko 中田未来 Miku Nakata 古見美水樹 Mizuki Furumi下島由希子 Yukiko Shimojima 橋爪由美子 Yumiko Hashizume図10 歯ブラシの構造1.毛□長□歯ブラシはヘッド、ネック、ハンドルから成る。なかでも、ヘッド部分の歯ブラシ毛には、検討に際し重視すべき要素が集中している。 毛が短いと狭いところで動かしやすいので、小児だけでなく口腔前庭の狭い方や開口量の小さい方(顎関節症など)に向いています。しかし、毛先のしなりは少ないため、歯ブラシの向きや角度を細かく調節するテクニックが必要です(図11b)。□□□□□□(頚部)□□□□22
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