水平埋伏歯の抜去の基本的術式(図 1,2)埋伏の深さ被覆骨はまる智歯・骨の状態埋伏歯の歯軸方向(近心・遠心・水平/頬側・舌側)歯根の数と形態下顎管との距離フラップはどこまで必要か骨削除はまらない対策・処置歯冠・歯根の分割ヘーベルを入りやすくするには ・入らなければ周囲の骨を削除する見込み所要時間疼痛・腫脹・発熱難易度予測図 1 口腔内では 8 を認めず,探針で 7 遠心歯周ポケットより 8歯冠を触れる. 7 は軽度の舌側傾斜をともなっていた.・低位埋伏歯・完全埋伏歯・智歯歯冠が舌側傾斜・肥大根,複数根,湾曲根・歯冠近くまで近接・困難と思われるときは,縦切開・歯冠や歯根が出るスペースを考えて行う・歯冠がアンダーカットにならないようにする.・歯根は根分岐部を目安に分割する.・45 分++++++図 2 パノラマエックス線画像で水平埋伏智歯が確認され,歯冠の下方部に軽度の骨吸収を認めた.CHAPTER 8 下顎水平埋伏智歯の抜去① 頬側法CHAPTER 8はまる原因・はまらないポイント 水平埋伏智歯の抜歯の難易度は,埋伏の深さ,下顎枝前縁および第二大臼歯遠心面との距離よって変わってくるが,第二大臼歯の歯軸傾斜によっても左右される.また,水平埋伏智歯の歯冠が頬側方向に向いていれば通常に頬側からアプローチできるが,舌側に向いたものは困難となる. 以前はデンタルエックス線画像やパノラマエックス線画像で術前に診断していたが,現在では歯科用コーンビームCT で診断することで,より安全で的確な術式を選択できる.86智歯抜歯テクニックコンプリートガイド抜歯後のケア画像の撮影・診断と,麻酔上顎智歯の抜去はまる形態の智歯の抜去抜歯後のトラブルの予防・対応下顎智歯の抜去下顎水平埋伏智歯の抜去①頬側法
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