大特集Quintessence DENTAL Implantology─ 019010 かつて本誌にて「歯周病患者に対するインプラント治療」と題する大特集を掲載した。そこでは気鋭のペリオドンティスト6名によって歯周組織再生療法、天然歯の保存、長期管理の重要性、インプラントの介入タイミング、そしていわゆる広汎型侵襲性歯周炎患者に対する治療など多岐にわたって論じられた。臨床をベースに語られた当記事では、「可能な限り天然歯を保存すること」と「歯周組織の炎症を取り除くこと」が共通した最重要事項であることが確認された。 一方、日本歯周病学会が編纂する『歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス2018』においては以下の記述が認められる。 歯周治療が適切になされたとしても、歯周病患者では残存している骨や軟組織量が不足している場合が多く、結果的に使用できるインプラントフィクスチャーの幅径や長さが制限されてしまい、これが歯周病患者におけるインプラント治療に関する治療計画の立案とその実施をより困難で複雑にしている̶抜歯基準は? 歯周外科は? TL or BL? 周囲粘膜は?̶歯周病患者に対するインプラント治療Ⅱ
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