Quintessence DENTAL Implantology ─ 071810 インプラント周囲病変はバイオフィルムに起因する炎症性疾患である。その中で、インプラント周囲粘膜炎は病変がインプラント周囲粘膜に留まるが、インプラント周囲炎となると骨吸収の進行がみられ、早晩インプラントの喪失に至る。この病変はインプラント治療後の併発症の中でも頻度が高く、とあるシステマティックレビューによるとインプラントレベルで9.24%、患者レベルでは19.83%と報告されている。また、日本国内のデータでは、インプラント周囲炎は患者レベルで9.7〜15.8%、インプラントレベルでも9.2%という報告が存在し、海外のデータとそれほど違わない。2017年の調査において国内に200万人以上のインプラント処置患者がいると推察され、国内の歯科医院約 7 万軒ですべての医院がインプラント治療を行っているわけではないことから考えると、インプラント治療を行う歯科医院には平均だとしても相当数のインプラント周囲炎罹大特集P.12関野 愉P.74鈴木秀典佐野哲也水上哲也石川知弘松井孝道天野敦雄/十河基文P.20P.28P.38P.48P.58P.70臨床論文対 談Index概 論 総 括・ ・ ・インプラント周囲炎は本当にもう怖くないのか
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