QDT Vol.50/2025 February page 0167シンタリングリキッドとセラビアンZRプレスLFステインの使用方法デジタル技術を駆使した検査・診断からのトータル技工 前編:ジルコニアボーンアンカードブリッジ製作のためのシェードテイキングおよび歯肉色再現テクニックケデンタル,モリタ)を併用することでより審美性の高際には微妙に違っており、見事な手の感覚で職人が修正し仕上げている。ただ、この職人も高齢化し時代とともに引退が進み、後継者が育たず将来は企業のレベルが下がるのではないかと知人は懸念している。歯科技工士もこのようにならないことを切に願う。 本題に戻るが、CAD/CAMの分野では多岐にわたるソフトウェアの活用が必要であり、ミリング加工のためのCAD設計の部分ではデンチャー・クラウンブリッジ・インプラント・矯正の設計が行われ、CAMに関する部分では加工パスの設計・選択およびネスティングなどが行われる。また3Dプリンティングの場合にはデンチャーやサージカルガイドのためのCAD設計や、同じくCAMの工程が必要となり、どの場合にも補綴装置の違いによるノウハウが必要とな ボーンアンカードブリッジのフレームはクラウンと歯肉部分の2つのパーツからなり、クラウンを製作するために前処理としてシンタリングリキッドを使用する。この作業はとても重要で、最終的に自分の求めている色を得る大きな鍵となる工程である。また、そのシンタリングリキッドとセラビアンZRプレスLFステイン・FCペーストステイン(いずれもクラレノリタいクラウン製作が可能になる。 基本的なレシピづくりは、まず個々の患者にとってのベースとなる基本ディスクの選択から始まる。そのメインとなるディスクのワンランク明るいシェードを選び、リキッドを塗布する回数でベースの色を出す。そして天然歯の構造を把握しながらその部分に的確なリキッドを塗布して最終イメージと比較して「若干弱め」の色調を付与し、最終的にセラビアンZRプレスキッド)の活用法や、シェードを確実に歯肉にマッチンる。そして、これらにハンドメイドが融合してはじめて完成させることが可能になる。 そこで本企画の前編では、このアナログ部分に重点を置き、ジルコニア製ボーンアンカードブリッジ製作におけるシンタリングリキッド(またはカラーリングリグさせるためのオリジナルガム色シェードガイドおよびこのカラーガイドを参考にしたステインや歯肉色陶材の築盛方法などを示したい。そして来月号の後編では臨床例を基に、いかにチェアサイドとラボサイドがデジタルを中心に連携し、最終補綴装置装着にまで到達するかを初診時からドキュメンテーションしていくこととしたい。LFステインやFCペーストステインで仕上げるようにしている(図1)。 ここでは2種類の若年代・老年代のレシピを示す。若年代のポイントは切縁のハロー層とそのエナメルの自然な透過、マメロン・淡い白帯である。彩度の濃淡のコントロールが難しいケースにおいてのみ、水を加えて配合を決め塗布している。このことにより、内部から自然な色が出しやすくなる(図2~5)。 老年代に見られる内部からのヘアーラインと、切縁付近の高い透過率のグレーゾーンの例を図6~10に示す。これを表面層のみで行っても可能だが、やはり自然な審美性を確保するのは困難と考えている。なぜなら、前処理であるこの時点でメインの色出しをしておけば、その後のステインも微量で済み、焼成回数も減らすことができ、結果作業時間の短縮につながるからである。21
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