歯科技工士・KNデンタルラボラトリー茨城県日立市田尻町1-31-16-2FSeiya Nakajima中島清史 前編では、ボーンアンカードブリッジ製作におけるハンドメイド(アナログ)の部分を中心に、シンタリンカスタムカラーガイドの有効性、歯肉色陶材の築盛方法などの解説を行った。 続く今回は、先人たちからの教えであるアナログでのデンチャーやクラウン・ブリッジの製作技術や積み重ねた知識、そして長年の経験をCAD/CAMのワークフローにインポートし、デジタル作業が円滑に行えるようにしている実例を示す。これは、アナログでの複雑な作業を今後の若い世代に分かりやすく継承するために筆者のラボで行っているもので、デジタル化によってレベルを下げることなくさらに効率を上げ、スタッフも分かりやすく作業が進められる方法である。Kiyoshi Nakajima/奥平大輔 Daisuke Okudaira/中島世陽 Feature article #1QDT Vol.50/2025 March page 0294 本稿では、この方法で製作した1症例(前編の解説させていただく。口腔内スキャナー(以下、IOS)のデータや、フェイススキャナー、CT、顔貌写真などのデータを基に、3Shape・exocad・Zirkonzahnの各社のソフトウェアの中から補綴装置製作の部門ごとにベストなものを選択し、仮義歯、バーチャル診断用ワックスアップ、ラジオグラフィックガイド、3Dプリンター、スタッカブル・サージカルガイド、新しいスキャンボディ撮影方法、セファロ分析による最終補綴装置のバーチャルワックスアップ、CAMによる補綴装置製作、ジルコニアガム色ポーセレンの装着に至るまでをいかに進め、いかに仕上げたかをステップを通して解説していく。グ(カラーリング)リキッドの使用方法、自家製歯肉色22「Case2」)を、CAD/CAMのワークフローを中心にはじめに後編:大規模な補綴治療の初診時から最終補綴装置装着に至るデジタル&アナログワークフローデジタル技術を駆使した検査・診断からのトータル技工
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