aebcdfインテナンスがしやすいことにも繋がる)、高トルクを必価なスピンドルでも対応可能)が挙げられる。図2a~f 弊社では、ジルコニアのミリングは卓上の乾式ミリングマシンで十分だと考えている。これらの乾式ミリングマシンは、ジルコニア専用となっている。乾式のミリングマシン導入当初はレジン系のマテリアルも加工していたが、湿式のミリングマシン導入後は、レジン系のマテリアルはすべて湿式のミリングマシンで加工するようになった。これは、ミリングマシンの寿命を少しでも長くするためという理由もあるが、加工再現性や精度を比較すると、レジン系のマテリアルの加工は湿式加工が適していると考えているのも理由のひとつである(後述)。 乾式加工は、歯科のデジタル加工における基準として当初から用いられてきた。乾式のミリングマシンは湿式のミリングマシンと比べて筐体構成が比較的シンプルで、加工抵抗(加工時の反発力)も少なく、品質の高い部品を必要としないことから、多くのメーカーが乾式のミリングマシンを市場に広めてきた。 湿式のミリングマシンと比較して乾式のミリングマシンは比較的安価で販売されているが、その理由としては、シンプルな構造であること(=ユーザー目線でメ要としないマテリアルの加工が中心であること(=安 半面、トルクが高くないということは、硬いマテリ弊社の乾式加工テンプレートによっても異なる)。アルを加工する際に軸のブレが起こりやすいという弱点にもなる。その影響で、どのレベルで加工するかにもよるが、半焼結ジルコニアよりも硬いレジンのような物性のマテリアルを加工する際は切削時間をやや長くする必要があり、全体的な加工時間が延びる傾向にある(加工時間は、ミリングマシンの剛性や使用する加工 また、乾式のミリングマシンの最大の弱点と言えるのが、切削屑が粉塵として舞ってしまうことである。粉塵は作業者の健康にも悪影響を与え、加工後の半焼結ジルコニアをディスクから切り落とす際にも多くの歯科技工士が悩まされている。そのため、ミリングマシンは内部も周辺も、常にクリーンに保つ必要がある。83第5回 ミリング総論(前編)QDT Vol.50/2025 May page 0619乾式加工
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