AGC、Soft attachment⑨低溶解性、低吸水性 非常に低いので長期間の使用に耐えうる。⑩純粋な素材 添加物、着色料は使用されていない。①加工難易度 PEEKの加工には特殊な技術を要し、従来の歯科材料よりも加工が難しい場合がある。②費用 高価な材料であり、他の歯科材料よりもコストが高くなることがある。③修理と調整の難易度 PEEK製の義歯は、修理時は接着について、調整時には研磨が難しい場合がある。④接着性 PEEKは安定した素材である反面接着性が低いため、前処理(サンドブラストやプライマーの塗布)や接着材を適切に使用する必要がある。2)欠点外冠GoldZrO2CoCrZrO2PEEK名称①GG(2005)②GAZ(2010)③GSC(2012)④ZAZ(2015)⑤PZ(2020)表1 筆者の歯科医院で用いてきた患者可撤性ブリッジの変遷。①内冠に金合金(G)、維持および外冠に金合金(G)を用いたものが「GGブリッジ」、②内冠に金合金(G)、維持としてAGC(A)、外冠にジルコニア(Z)を用いたものが「GAZブリッジ」、③内冠に金合金(G)あるいはジルコニア、維持としてAGCあるいはソフトアタッチメント(S)、外冠にコバルトクロム合金(C)を用いたものが「GSCブリッジ」、④内冠にジルコニア(Z)、維持装置としてAGC(A)、外冠にジルコニア(Z)を用いたものが「ZAZブリッジ」、そして⑤内冠にジルコニア(Z)、維持装置と外冠にPEEK(P)を用いたものが本稿で主に示す「PZブリッジ」である。なお今回は、③のGSCブリッジについては示していない。度)に対しても安定している。維持GoldAGCAGCPEEK次世代材料PEEKを用いた患者可撤性ブリッジ(二重冠) ―超高齢社会における欠損補綴―内冠GoldGoldGold、ZrO2ZrO2ZrO2が低い。また、熱や電気の伝導性がない。②耐久性 高い耐摩耗性と耐衝撃性をもち、長期間にわたって義歯の機能性と外観を維持する。③軽量 金属よりも軽量(チタンの1/3、ジルコニアの1/4)で、患者の快適性と使用感を向上させる。④適度な弾性 皮質骨と同等な弾性を有する。⑤耐熱性 融点は343℃であるため、熱湯でも変形しない。⑥審美性 金属に比し、天然歯に類似した色調を有し、自然な仕上がりになる。⑦化学的安定性 耐薬品性が高いため、口腔内の過酷な環境(温度、湿⑧無味 金属味がない。■患者可撤性ブリッジ:上浦歯科での取り組み23QDT Vol.50/2025 June page 0697
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