QDT 2025年6月号
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Photopolymerization)」であり、本法は原理上、単色44 3Dプリンターの歯科への応用・展開の可能性については、以前から多くのメーカーにより検討されており、すでに30社以上のメーカーが歯科業界に参入している。しかし、その大半が「液槽光重合法(Vat での造形を余儀なくされるため、造形のみで審美的に十分な造形物を得ることは難しいのが現状である。また、口腔内で使用可能な力学的強度を有する材料も少なく、いまだ臨床応用する上では課題が多く残っている。 そのような中、弊社は、リコーが開発した新しいインクジェット方式の「材料噴射法(Material Jetting)」に着目した。この3D造形技術は、独自のセラミック配合技術とフルカラー3Dプリントインクを組み合わせることで、世界でも初と思われる、インクジェット方式による高強度フルカラー3Dプリントシステムを構築している1。本技術を歯科領域へと応用・展開することで、革新的な歯科用3D造形物として臨床応用が可能となったので、本稿ではその報告をしたい。株式会社コアデンタルラボ横浜神奈川県横浜市港南区大久保1-5-26執筆協力:内藤寛之/渡邉政樹株式会社リコー東京都大田区中馬込1-3-6梅津優喜/小池昌平/田中文博/滝沢琢也/陸 誠QDT Vol.50/2025 June page 0718インクジェット式高強度フルカラー3Dプリントシステムの臨床応用 はじめにFeature article #2

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