QDT 2025年7月号
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JPDA 3D Printed Denture Esthetic ContestCollaboration withQDT Vol.50/2025 July page 0844 (編集部)や接着強度を考慮すると、モノリシックで単色のプリントデンチャーにカラーリングを行う製作法も、プロビジョナルデンチャーにとどまらず最終義歯においても十分に選択肢に入ってくるであろう。  そんな背景も踏まえ、2024年12月に行われた第 9 回 有床義歯学会学術大会(JPDA、山崎史晃会長〔歯科医師・やまざき歯科医院〕)において、 モノリシックのプリントデンチャーに対するカラーリングコンテストが行われた。本稿ではその作品を紹介するとともに、コンテスト上位 2 名が行ったカラーリングのポイントについても紹介していただく。 クラウン・ブリッジ分野と比較してデジタル化が遅れていたデンチャー分野であるが、近年では、ミリングマシンで加工するミルドデンチャーや、3Dプリンターでプリンティングを行うプリントデンチャーが普及し始めてきている。とくにプリントデンチャーは、ミルドデンチャーと比較して初期投資・材料費の面でともに有利であることから、今後、需要がますます増えていくことが期待される。 プリントデンチャーではおもに、床と人工歯部をモノリシックでプリントする方法と、床と人工歯部を別の樹脂インクでプリントして接着する方法の 2 種類の製作法が考えられる。審美面でいえば別々にプリントして接着するタイプが有利と考えられるが、接着時の咬合のズレのリスク44企画趣旨Feature article #2モノリシックプリントデンチャーへのカラーリングのポイント

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