QDT 2025年10月号
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* 1 歯科医師・おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック* 2 歯科技工士・株式会社ハナキューデンタルラボQDT Vol.50/2025 October page 1214修復)を応用することで、必要最小限の介入に留めつ24 審美領域における複数歯の修復治療では、歯冠サイズの調整が求められる症例が少なくない。このような場合、対象となるすべての歯に歯冠修復治療を行うことは、健全な歯質の切削を余儀なくされるため、長期的には歯の寿命を縮めるリスクがある。そこで、一部の部位にコンポジットレジン直接修復(以下、CR 直接つ、審美性と機能性を両立させることができる。とくに、シングルセントラルクラウン症例のように隣在歯はじめにFeature Article #1幸田洋明 * 1 Hiroaki Koda三浦大輔 * 2 Daisuke Miuraとの調和が強く求められる場合、隣在歯へのCR 直接修復を併用することで、全体としての自然感を高めつつ、侵襲を抑えた治療計画が実現する。以下、本稿では前歯部クラウン修復の隣在歯へのアプローチとして、比較的容易で確実に実施できるインジェクションテクニックについて症例を交えて紹介する。また、前歯部審美修復にまつわるフィニッシュラインの設定や印象採得のテクニック、およびシェード写真撮影のコツなどについても後編で示していく。愛知県名古屋市中川区細米町 1 - 7 愛知県名古屋市中川区十番町 4 - 9 アソシエビル 5 F─シングルセントラル症例におけるインジェクションテクニックの有用性(前編)─直接修復と間接修復の融合による前歯部審美修復戦略

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