ザ・クインテッセンス 2024年11月号
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*東京都開業 オーラルデザイン下北沢・矯正歯科連絡先:〒155‐0031 東京都世田谷区北沢2‐21‐26‐1F*1東京都開業 五十嵐歯科室連絡先:〒160‐0023 東京都新宿区西新宿1‐5‐11‐9F*2東京都開業 プレミアムデンタルケア恵比寿・代官山連絡先:〒150‐0021 東京都渋谷区恵比寿西1‐22‐5 これまで矯正歯科治療(以下“矯正治療”と表記)におけるワイヤー矯正治療(以下“ワイヤー矯正”)とアライナー矯正治療(以下“アライナー矯正”)の相違を,「診断編」「治療計画編」「治療計画,実践編」と解説させていただきました. 今回は,前回でも少し触れましたが“歯の形態評価と形態変更”を加味しながら,“矯正治療と補綴治療の融合”について深掘りしていきたいと思います(髙井).列幅径やボルトン指数(Bolton Index)はこれくらいになるだろう”という規準を統計学的に算出しています.このプロトコールの数値を“規準(Criteria)”として採用し,デジタルセットアップの設計を行っていきます. 上顎中切歯の歯冠幅径,下顎中切歯の歯冠幅径,上下顎6前歯の歯冠幅径総和と比率,小臼歯間歯列幅径,第一大臼歯間歯列幅径が一連の相関をもって規格化されており,「咬合再構成であれば,このくらいのアーチが理想的」というものを示しています.Ⅰ級,Ⅱ級,Ⅲ級のような患者ごとの個体差が多少はあるにせよ,ある程度の規準をもって治療を進められることは,「なんとなく…」と比べはるかに安心感が出てきます.任 まさに“歯科矯正学と歯科補綴学の融合”ですね.髙井 本プロトコールは,そもそも「矯正治療のなかで歯の位置が変わることに付随して,ときに前歯の歯冠形態もアレンジすべきである」ということをコンセプトにしており,“Aesthetic Transformation Basic Concept of Orthodontic Treatment:the Comparative Discussion of Braces and Clear AlignersPart 6. Creating a Grand Vision of Orthodontic Treatment Integrated with Prosthodontic TreatmentGoichi Nin, Yuji Igarashi, Motohiro Takaiキーワード: 歯の形態評価,歯の形態変更,矯正治療と補綴治療の融合106the Quintessence. Vol.43 No.11/2024—2406任 剛一*/五十嵐祐二*1/髙井基普*2髙井(司会) 図1は私が臨床で実際に使っている歯・歯列の形態評価のプロトコールになります.“患者の中切歯の幅径がこれくらいなら,大臼歯間の歯第6回補綴治療との融合による矯正歯科治療のグランドビジョンの創生隔 月 連 載はじめに歯の形態評価と形態変更矯正歯科治療のグランドビジョンワイヤー矯正とアライナー矯正の比較検証

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