ザ・クインテッセンス 2025年3月号
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はじめに特 集 1the Quintessence. Vol.44 No.3/2025—0444佐藤洋平 固定性補綴装置と周囲軟組織との接点は,その補綴装置の成否を左右する重要性をもつ.とくに,歯肉溝内から歯冠部歯頸部側1/3付近までのカントゥアや立ち上がり角度などの形態であるエマージェンスプロファイルやブリッジのポンティック基底面形態は,清掃性や自浄性,さらには審美性を獲得するために生体と調和させることが必須だろう1.神奈川県開業 歯科佐藤横浜鶴見連絡先:〒230‐0051 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央1‐10‐3‐B101Digital Tissue Sculpting:A Novel Technique for Creating an Ovate Pontic36Yohei Satoキーワード: ポンティック,オベイド型ポンティック, ティッシュスカルプティング,デジタルデンティストリー,Digital Tissue Sculptingそのためには,プロビジョナルレストレーションを十分に調整し,最終補綴装置の形態に移行および再現することが求められるのは論を俟たない. ところが,実際の臨床における歯科技工士とのコミュニケーションにおいては,多くの場合,プロビジョナルレストレーション装着時の模型や写真の添付にとどまることが多い.そしてこれらの情報には,肝心の固定性補綴装置と周囲軟組織との接点の情報がないので,上記の移行および再現を正確に行うことはできない.オベイト型ポンティック製作のための新しい術式の提案“Digital Tissue Sculpting”

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