898786848381807877年齢747572716968666563898786848381807877年齢757472716968666563~~~~~~~~~3210a3210b~~~~~~~~~ 今回,老年期の歯周炎患者の一般的な問題点と対応策を,患者要素,個体要素,歯の要素に分けて解説いただいた.千葉先生の歯科医師として真摯な姿勢と情熱,そして患者に寄り添う人柄が感じ取れる30年長期症例は圧巻であり,必見である. インプラント周囲炎の原因と治療法,また老年期・フレイル期のライフステージにおける咬合状態とQOLについて,文献を紹介していく.自立死亡 老年期・フレイル期における患者に対して,どのようなことを考慮してアプローチしたかについて症例提示する.天然歯列の保存を第一に考えて治療介入した症例と全顎的に補綴介入を行った症例について,治療介入のタイミングやメインテナンスのポイントを掘り下げていく. 老年期・フレイル期の患者において,治療計画を立案する際に考慮しているポイント,プラークコントロールを安定させるための工夫,歯周外科治療の介入についてどのように考えているかを答えていただく.自立死亡図1a,b 加齢にともなう自立度の変化パターン(参考文献1より引用・改変).図内の点数“3”は自立して一人暮らしができる状態であり,点数が下がるにしたがって介助が必要になる.▲:80,90歳まで自立を維持する人.●:75歳ごろから自立度が徐々に低下する人.■:70歳前に健康を損ねる人.the Quintessence. Vol.44 No.3/2025—047163男性(10.9%)(19.0%)(70.1%)千葉英史先生による特別寄稿(75ページ~)LiteratureReview2つの症例報告(64ページ~)老年期・フレイル期に関するQ&A(74ページ)本稿に掲載する4つのコンテンツ!はじめに関根 聡女性(12.1%)(87.9%) 最終回となる本稿では,ライフステージの最終章となる“老年期・フレイル期”の歯周治療について掲載する.人生100年時代といわれ,超高齢社会となった本邦において,老年期・フレイル期はこれからますます重要なステージになってくる. 高齢者の多くが8020を達成し,活動的な人生を送っている一方で,訪問診療の現場では,自分では歩けない方や寝たきりの方も少なくない.元気な方とそうでない方の差が,高齢期に増して大きくなるのが老年期だといえる(図1). 老年期においては,歯科治療によって可能な限り機能の回復を行い,“食べる,噛む,話す”といったQOLの向上と維持をサポートし,健康寿命に貢献することが重要となる.フレイルへと移行させないためにも,われわれ歯科医療従事者の役割は大きいと感じる.本稿においてもそれらの点をふまえ,各症例を解説したうえで,4回にわたり連載を行ってきた“歯周治療とライフステージのかかわり”についてまとめていく.Contents
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