スマホで動画が見られる!P105療とは言い難いものも多い.これは根管治療,とくに根尖部までの穿通が難しいことや,現在の保険制度の下では根管治療に十分な時間や労力を割けないことなどが挙げられる.しかし,歯の保存のためにも根管治療は重要な処置であり,再根管治療を減らすためにも初回根管治療の質,すなわち最初の穿通を疎かにはできない. 本稿では,根管治療において悩みをもたれている歯科医師も多いであろう“穿通”に焦点を当て,どうすればより穿通できるのか,またすべての根管は穿通しなければならないのか,などを臨床的な側面から考察したい.the Quintessence. Vol.44 No.4/2025—0702特 集 3石崎秀隆静岡県勤務 きうち歯科医院*/長崎大学大学院医歯薬学総合研究科歯周歯内治療学分野連絡先:*〒416‐0908 静岡県富士市柚木383‐6 根管治療は日常臨床のなかでもっとも頻繁に行う処置の1つではないだろうか.近年,歯髄保存が再び脚光を浴び,抜髄処置は少なくなってきているが,すでに歯髄が失活している歯や再根管治療の多さに辟易している歯科医師も少なくないと思う.日常的に行われる根管治療は決して簡単な処置ではなく,それは治療を行う歯科医師がいちばんよくわかっている. 実際,患者のパノラマエックス線写真やデンタルエックス線写真を見ると,残念ながら満足がいく治A Challenging Procedure of the Calcified and Curved Canal Pathfinding;A New Pathfinding Technique of the Calcified and Curved Root Canals. “8-10 Technique”92Hidetaka Ishizakiキーワード:穿通,石灰化根管,湾曲根管,8-10テクニックはじめに日常臨床の小さくて大きい悩み!その基準とテクニック石灰化湾曲根管は・穿通すべき?
元のページ ../index.html#5