ザ・クインテッセンス 2025年5月号
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*東京都開業 ONELOVE DENTAL CLINIC連絡先:〒238‐0007 神奈川県横須賀市若松町2‐30‐5F*1東京都開業 清水歯科クリニック銀座*2新潟県開業 星歯科医院*3宮崎県開業 土田歯科医院QAステージⅣ歯周炎の治療戦略として,歯の保存を第一選択とすることを推奨する8,9.Grade A↑↑ 連載執筆:木村文彦*/監修:清水宏康*1/星 嵩*2/土田晃太郎*3 ステージIV歯周炎の特徴は,歯周組織の破壊およびそれにともなう歯の喪失によって生じる機能的および審美的な障害である1.ステージIV歯周炎は,患者の生活の質(QOL)に大きな影響を与え,適切な治療が行われない場合,残存歯のさらなる喪失リスクを高める可能性がある1,2. 本連載で解説するEFP(ヨーロッパ歯周病連盟)ガイドラインでは,ステージIV歯周炎の治療において,保存可能な歯はできる限り残すことを基本方針としている.予後判定が“hopeless:希望がない”ではなく,“questionable:疑わしい”とされる歯を早期に抜歯することは推奨されず,現在のエビデンスでも支持されていない3~6. 本稿では,ステージIV歯周炎のマネジメントと,歯の保存の意義について症例を交えながら解説していく.the Quintessence. Vol.44 No.5/2025—0999143第2回マネジメント,歯の保存Strong Consensus(>95%同意) 本連載で解説するEFPガイドラインの見かた(例)はじめに歯を保存することは重要か?コンセンサスの強さUnanimous consensus (100%同意):Strong consensus (>95%同意):Consensus(75~95%同意):Simple majority (50~74%同意):No consensus(<50%同意):推奨の強さGrade A↑↑ :推奨Grade B↑  :提案Grade B↓  : しないことを提案Grade A↓↓ : しないことを推奨Grade 0↔ :検討Statement:不明図1 詳細については第1回(『ザ・クインテッセンス』2025年4月号)を参照いただきたい.歯周炎ステージⅣを徹底解説日常臨床の疑問に答えます!Q&Aで紐解くヨーロッパ歯周病連盟のガイドライン

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