ザ・クインテッセンス 2025年8月号
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の製作プロセスが大きく進化している.本稿では,デジタル技術を活用した最新の睡眠歯科治療について詳述する. 近年,口腔内スキャナ(IOS;Intra Oral Scanner)や3 Dプリンターなどのデジタル機器や技術が進化し,世界各国で普及している.全世界におけるIOSの市場規模は,2024年の 3 億4,730万米ドルから2032年までに 7 億6,400万米ドルに成長すると予測されている 6(図 5).宮地 舞  閉 塞 性 睡 眠 時 無 呼 吸(OSA;Obstructive Sleep による無呼吸や低呼吸,睡眠中の覚醒を特徴とする疾患であり(図 2),心血管疾患や糖尿病,日中の眠気など,重大な健康リスクを引き起こすことが知られている(図 3 ,4)1 .OSA 治療に対しては,口腔内装置(OA;Oral Appliance)のなかでも下顎前方牽引装置(MAD;Mandibular Advanced Devise)が効果的な治療装置として用いられている 4 . 現在,デジタル機器や技術の進展により,MAD東京都開業 DENTISTRY TOKYO SINCE 1925 MIYACHI SHIKA/歯科成増デンタルクリニック連絡先:〒151‐0064 東京都渋谷区上原1‐17‐6Up to Date Dental Sleep Medicine:Part2. Manufacturing of Madibular Advancement Device Utilizing the Advantages of Digital Technology36Mai Miyachiキーワード:睡眠歯科治療,閉塞性睡眠時無呼吸,口腔内装置,デジタルワークフローApnea)は,睡眠中に繰り返される気道の閉塞(図 1)the Quintessence. Vol.44 No.8/2025—1562後 編はじめに1 . デジタル技術の普及特 集 1Up-to-Date睡眠歯科 2025

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