QA*東京都開業 あおぞら歯科連絡先:〒136‐0072 東京都江東区大島8‐23‐5‐1F* 1 東京都開業 清水歯科クリニック銀座* 2 新潟県開業 星歯科医院* 3 宮崎県開業 土田歯科医院ステージⅣ歯周炎の治療戦略として,歯の保存を第一選択とすることを推奨する 8 ,9 .Grade A ↑↑ the Quintessence. Vol.44 No.9/2025—1901149第 6 回補綴治療,短縮歯列執筆:神成貴夫*/監修:清水宏康* 1 /星 嵩* 2 /土田晃太郎* 3 歯周炎が進行して歯を喪失した場合,QOLを維持するために欠損補綴を検討することが多い.しかし,欠損補綴にはブリッジ,インプラント,義歯の装着,あるいは補綴装置を装着しない,といった選択肢があり,その選択に頭を悩ませることも多い. 残存歯の支持能力が低下している場合,補綴装置により残存歯に過度な負担がかかることで,歯周炎の進行を助長する可能性がある.そのため,義歯のStrong consensus(>95%同意) 本連載で解説するEFPガイドラインの見かた(例)はじめに歯を保存することは重要か?コンセンサスの強さUnanimous consensus (100%同意):Strong consensus (>95%同意):Consensus(75~95%同意):Simple majority (50~74%同意):No consensus(<50%同意):推奨の強さGrade A ↑↑ :推奨Grade B ↑ :提案Grade B ↓ : しないことを提案Grade A ↓↓ : しないことを推奨Grade 0 ↔ :検討Statement:不明図 1 詳細については第 1 回(『ザ・クインテッセンス』2025年 4 月号)を参照いただきたい.連載鉤歯や支台歯の選定には慎重な検討が必要である. さらに,咬合が崩壊している症例では,矯正歯科治療を含む咬合再構成が求められることがある.また,顎堤が著しく吸収している場合には,インプラント治療に際して,硬・軟組織のマネジメントが不可欠となる.このように多くの要因が関与する治療の複雑さが,ステージIV 歯周炎患者における欠損補綴の難しさの一因である. 本稿では,ステージIV 歯周炎患者に対して行った各種補綴装置の予後および残存歯への影響について,EFPガイドラインに基づき解説する.歯周炎ステージⅣを徹底解説日常臨床の疑問に答えます!Q&Aで紐解くヨーロッパ歯周病連盟のガイドライン
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