再生療法全盛の時代の歯周治療を考える36the Quintessence. Vol.44 No.12/2025—2458特 集 1キーワード:歯周組織再生療法,生理的骨形態,確定的歯周外科処置,リエントリーConsidering Periodontal Treatment in the Era of Periodontal Regenerative TherapyTokuo Matsui東京都開業 貴和会銀座診療所連絡先:〒104‐0061 東京都中央区銀座6‐9‐8‐7F松井徳雄 歯科の2大疾患であるう蝕と歯周疾患は,依然として広く認められる疾患である.とくに歯周疾患は全身疾患との関連が指摘されており,患者の生活の質(quality of life:QOL)に直結する疾患といえる.予防歯科の概念が浸透して久しいが,臨床の現場においてはいまだ“発症した病変を治療する”という側面が大きな割合を占めている.真の意味で快適な“人生100年時代”を迎えるためには,未病の段階からのメインテナンスを継続し,治療介入を最小限に抑えることが重要である. 歯科医療のゴールは画一的ではなく,患者の年齢や生活背景,さらには希望に応じて個別に設定されるべきものである.従来は“迅速かつ痛みの少ない治療”が重視されてきたが,このような対応は急性症状の緩和にとどまり,病状の再発を繰り返す例も少なくなかった.歯周治療においては,治療のゴールを“症状の消失”に置くのではなく,長期的なメインテナンスを含めた継続的管理が不可欠である.はじめに
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