INTERVIEW Juan Rodighiero Simon Campion Max MilzSimon CampionDentsply Sirona President & CEOQuint Dental AD Chronicle 2025――今回、アジア太平洋地域で初となるDentsply Sirona World(以下、DS World)Tokyoが開催されました。日本で開催された理由についてお聞かせください。Campion:DS Worldは、我々が開催するイベントの中で非常に重要です。なぜなら我々のイノベーションを世界に広く周知するだけでなく、後述する教育の重要性を世界中のお客様に理解していただくための非常に良い機会だと考えています。今回日本での開催に関しては、アジア太平洋地域において我々がもっとも重要視している市場だからです。また、魅力ある日本に世界的に活躍されているKOL(Key Opinion Leader)のユーザーの先生方が一堂に会する場を提供することも開催する理由の1つに挙げられます。 今回、日本でクラウドベースの新しい口腔内スキャナー「Primescan2」を発表することができ、デンツプライシロナとしてたいへんうれしく思っています。Primescan2というイノベーションを臨床に導入することで、治療のワークフローの効率化を図ることができるすばらしさをぜひ知っていただきたいですね。――デンツプライシロナ社として歯科医療従事者のニーズに対応するために、製品やサービスについてどのように他社と差別化を図っていますか。アジア初のDS World Tokyo魅力ある日本市場に高まる期待24Milz:Primescan2は、デジタル化を推進されている歯科医師の先生方はもとより、これから検討される方の関心度も高いようです。今回の新製品発表にも関連しますが、歯科医師の先生方は日々の歯科治療のワークフローを改善するうえで、End-to-Endですべてをつなげたい(連携)というご要望があり、デンツプライシロナは治療の始まりから終わりまで連続して実行される製品やサービスを提供してまいりました。また、Kevin Boyle氏(弊社CTO)が「Clinical job to me done」と述べていますが、弊社が開発するイノベーションを生かして「End-to-end」の革新的なソリューションを提供することで他社との差別化を図れると思っています。 歯科医療におけるEnd-to-endを考えた場合、たとえば補綴治療においてはまず診査から始まり、治療計画の立案、治療、最終補綴装置を提供するまでが一連のフローとしてあります。その中でデンツプライシロナが提供している製品やソリューションは、デンタルチェアや歯科用X線CT装置、今回発表した口腔内スキャナー「Primes-can2」であり、治療におけるシミュレーションからプランニング、メインテナンスまで提供できる一貫したソリューションを有しています。 具体例として、インプラント義歯(オーバーデンチャー)の作製を挙げると、無歯顎の口腔内を口腔内スキャナーでスキャンし、義歯をデザインした後に3Dプリンターでプリントアウトします。インプラント治療の手技はデンツプライシロナが目指すDigital Dentistryの未来
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