デンタルアドクロニクル 2025
27/180

Max MilzGroup Vice PresidentConnected Technology Solutionsデジタルデンティストリーからコネクテッドデンティストリー時代の新潮流25デンツプライシロナが目指すDigital Dentistryの未来  巻頭特集2もちろんのこと、プリント技術も大事ですが、義歯が口腔内で長く機能するためには作製する素材に関しても軽視できません。 我々はこれらの課題を解決するほとんどのマテリアルを有していますし、トータルのソリューションを提供できる企業ということが差別化のポイントの1つだと思っています。――デンツプライシロナ社が提供する革新的なイノベーションの背景には、R&D(研究・開発)への多額の投資があると思います。研究開発についてお考えをお聞かせください。Campion:我々は、研究開発に収益の約4%を投入するほど力を入れていますし、デンツプライシロナ社の事業展開に不可欠な1つです。Milz氏が統括しているコネクティッド・テクノロジー・ソリューションビジネスは、R&Dにとっても非常に重要な事業です。今でこそ、歯科医療におけるデジタルデンティストリーが非常に重要な位置づけになってきていますが、私たちが40年前から取り組んできたデジタル化という流れはCAD/CAMシステム「CEREC」から始まっているといっても過言ではありません。 そして、CAD/CAMシステムはデジタルデンティストリーに欠かすことのできない1つです。次なる方向性として我々は単にデジタル化だけではなく「デジタル+コネクテッドデンティストリー」の実現に向けて力を入れています。そのカギとなるのが歯科医院やラボの日々のワークフローをサポートするために設計されたクラウドプラットフォーム「DS Core」であり、それを搭載したPrimescan2です。 DS Coreに口腔内スキャナー、歯科用X線CT装置、ミリングマシン、プリンティングマシンのソリューションを接続することで、ワークフローの効率性と柔軟性を高めることができます。ラボでは、ソフトウェアでデザインファイルを直接開くことや、さまざまな形式のスキャンデータをダウンロードすることができます。 このようにハードウェアとソフトウェアを統合することによって、効率性や生産性、成長性を高めるさまざまなツールを提供します。Milz:歯科医療機器の研究開発にかかわる立場として、ハードウェアやソフトウェアのそれぞれを個別で考えるべきではありません。真のデジタルデンティストリー、すなわち「コネクテッドデンティストリー」を実現するための研究開発を行い、システムを提供している企業は我々だけであると自負しています。――DS World Tokyoで登壇されたMilz氏のプレゼンテーションの中でも、コネクテッドデンティストリーに言及されていました。デジタルデンティストリーは日本でも普及してきていますが、「コネクテッドデンティス

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る