日本アライナー矯正歯科研究会代表神奈川県開業あんざい歯科医院と思います.そのため,人工骨や皮質骨が,移動させる量を補っていれば大丈夫だと思います.もし皮質骨が歯根にかなり近かったりすると,やはり歯は動かないので,その場合はGBRのタイミングが前でも後でもどちらでもいいと思います.安斉:異種骨のBio-Ossや,生体に吸収するものと吸収しないものがあるのですが,たとえば,人工膜のメンブレンにおいても吸収するものとしないものがあります. 矯正治療で動かすことを考えた場合,吸収するほうがいいというイメージがあるのですが,その点はいかがでしょうか.尾島:詳しい論文を読んでいないので,私の感覚の話にはなってきてしまうのですが,吸収しないものが骨内に骨補填材料やメンブレンの種類は影響してくるのか?安斉昌照先生と語る アライナー×GBRの近未来–より高度で精緻な治療を達成するためにはアライナー矯正治療とGuided bone regeneration(以下GBR)も今後インターディシプリナリー・マネージメントの1つとしてますます重要になってくるでしょう. 今回は,アライナー矯正治療のトップランナーである尾島賢治先生と,GBRの症例を数多く手がけている安斉昌照先生に,アライナー矯正治療とGBRのシナジーついて,それぞれの専門家の立場からお話いただきました.(編集部)安斉:私は日常臨床で数多く矯正治療をしているわけではなく,一般臨床やインプラントや骨造成をするのがメイ54ンの治療なのですが,矯正とインプラントを一緒にやっていくインターディシプリナリーを行っているほとんどの先生が考えられていると思います.そこにたとえばGBRを先にやって矯正的に歯を動かしてくるとか,あとは矯正期間中にGBRをしておいて,あとでインプラントを埋入するといったケースもあると思うのですが,矯正より先行してGBRをやることで,矯正に何か影響が出てくるのかどうか,お伺いしたいです.尾島:骨補填材料が歯根にあたって,リモデリングを阻害してしまう材料,たとえば異種骨のBio-Ossの場合,歯は動かないかもしれません.チタンメッシュを用いた自家骨を入れて最後に皮質骨を外に入れて,海綿骨を作るという目的でGBRをやるのならOKだ安斉昌照氏尾島賢治氏安斉昌照先生と語る アライナー×GBRの近未来
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