QDT ダイジェスト見本誌2025
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 本稿は、著者のお二人が多くの文献を読み込み、その内容を分かりやすくまとめ上げた貴重な内容になっています。 前編では、エマージェンスプロファイルとエマージェンスアングルに焦点を当て、古今東西のさまざまな文献を考察して得られた知見が分かりやすく整理されています。また、それをベースにして、現時点で著者らが実際に行っているインプラント埋入ポジションやインプラント上部構造の形態に対するアプローチが丁寧に解説されていました。 そして、文献をベースにして理想的な前歯部インプラント補綴治療について考察した前編を受けた後編では、インプラントポジションのエラーが起きてしまった複数のシチュエーションのリカバリーについて、臨床例を提示して実践的なアプローチ法が提示されています。 筆者自身、著者の奥田先生と伊藤先生とは旧知の仲であり、本稿をテーマにした講演も拝聴したことがありました。演者としてのお二人も歯科医療に対して情熱的で素晴らしい講演をされているので、ぜひ生でその講演を聞き、その熱さを感じて欲しいです。そんな熱い講演がこうして論文として整理され、自分のペースで読み、そして振り返って学ぶことができることが誌面に掲載されるメリットだと思います。 また、日々の臨床を行っていくなかでクオリティの高い補綴治療に至れない「壁」を感じたことがある方もいるのではないでしょうか。やはり、補綴治療においては歯科技工士との連携は絶対に欠かすことができない要素だと思います。本稿でもそうであるように、歯科医師として臨床で「使える」情報と同時に、歯科技工士との連携についても効率的に学ぶことができるのがQDTという雑誌の大きな特長であり、歯科医師がQDTを読む大きなメリットだと思います!4評者:歯科医師・斎藤隆輔(さいとうデンタルクリニック)前歯部審美インプラント治療におけるエマージェンスプロファイルとエマージェンスアングルに対する読者の生の声前歯部審美インプラント治療の理論と実践をまとめあげ、歯科医師が臨床で 「使える」 情報と同時に、歯科技工士との連携も効率的に学べる!

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