この号からの抜粋です!首の筋肉を触りながら行うと、筋肉が固くなるのを体感できると思います。監修:東京歯科大学解剖学講座教授 阿部伸一 一度、噛む、飲み込むときの姿勢を見直してみませんか。正しい姿勢を)を伸ばす保つだけで、首の骨(頸ための筋肉に負荷がかかります。そして筋肉は強くなりその位置を覚えます。頸椎が正しく伸びていると、下あごが正しい位置におさまり、結果、正しい噛みかた、飲みかたのために必要な筋肉が鍛えられていきます。さらには、噛み合わせがよくなり、全身の姿勢にもよい影響を及ぼします。の筋 年齢を重ねるとともに頭力は弱まっていきます。ぜひ、意識してほしいと思います。監修:東京歯科大学解剖学講座教授 阿部伸一筋肉は、基本的にエクササイズすることである程度よい方向へ改善していきます。ここでは、簡単なエクササイズをいくつかご紹介しましょう。筋肉を保つために、また、衰えを感じるかたでは筋力を取り戻すために、生活に取り入れてみてください。若いかたにもおすすめです!「噛む」「飲み込む」は、正しい「姿勢」で行われるのが基本です。正しい姿勢のポイントをご紹介しましょう。●首は、前方に湾曲しているのが正常です。前方に湾曲していない首を「ストレートネック」といいます。前をのぞき込むような姿勢で長時間スマホを見るのが習慣になっていたり、体に合わない椅子を使っていたり、猫背などの悪い姿勢でいると、ストレートネックになることがあります。●ストレートネックでは、のどが押しつぶされてしまいますので、空気(呼吸)や飲食物が通るスペースが狭くなってしまいます。ひざが約90°に曲がる程度の椅子の高さ床に足をつけるしんいちあべ伸部唇頬椎頸部ぶ頭食せ敏ご嚥性肺炎蓋垂口蓋②舌3102024/12/12 10:28一阿東京歯科大学解剖学講座教授日々、無意識に行われている「噛む」「飲み込む」。これらがうまくできるのは、お口周りの筋肉や組織がタイミングを見計らって複雑な動きをしているから。でも、それらの筋肉は使わないと動きがにぶくなって、さまざまな健康被害へとつながってしまいます。「噛む」「飲み込む」の機能を衰えさせないために、お口のしくみをみていきましょう。機能が衰える前から(40代ごろから)はじめたい、お口のエクササイズもご紹介します。せきしゅんびんはいえんこうp010-019_nico01_tokusyu.indd 1611p010-019_nico01_tokusyu.indd 11特集吸うを膨らませるこうとうしょっかいえんせいなんこうがいくちびるがいすい2024/12/12 10:042025年月号1付録カード食事のときだけでなく、普段から姿勢を正すよう意識しましょう。2024/12/12 10:04くちびるほおついけいとうけいくわえるを内側に巻き込むCheck!●ペットボトルに息を吐いたり吸ったりするエクササイズです。●ペットボトルは「い・ろ・は・す」など、柔らかめの素材でできたものがおすすめです。ペットボトルを一旦クシャクシャにしてから使用します。●唇を内側に巻き込み、頬を膨らませるエクササイズです。●まずは頬を膨らませた状態でご自身の限界の時間を測り、それに近い時間を目標にして、毎日5セットほど行うとよいでしょう。ストレートネック正常椅子に深く腰掛けるが背もたれに背中をつけない2024/12/12 10:28イラスト 榎本直哉/佐々木 純/アトリエ・プランp010-019_nico01_tokusyu.indd 102025年月号1付録カードp065-066_nico01_appendix.indd 65p065-066_nico01_appendix.indd 6640代からの衰え予防に●喉の入り口には声帯ヒダがありますが、この周辺に塊や水分が触れると脳へ「苦しい」という信号が送られます。脳はその信号を、「異物が侵入しようとしているから危険」と認識し、咳一気に咳き込みます。これが「ムセ」です。●お口からのど周りの筋力が弱ってくると、物を飲み込むときに気管を塞ぐ俊てしまいムセることがあります。●ムセがうまくできなかったり、繰り返しムセを起こしていると、誤●お口周りの筋力が低下すると、寝ているときに口や軟、舌が垂れ下がって、空気の通り道が狭くなることがあります。●空気の通り道が狭くなり、そこを空気が通過しようとすると、音が鳴ります。これが「イビキ」です。これがひどくなって、空気の通り道が完全に塞がってしまうのが「睡眠時無呼吸(閉塞性)」です。●舌や軟口蓋の筋力が低下していると、口が開きやすく、口呼吸にもなりやすいです。●唇を閉じるだけでもお口周りの筋力を使っているため、その状態を保つことも大切です。を起こさせるよう筋群に指令を送り、さが低下し、気管のほうへ入っにつながることもあります。40代からはじめるお口エクササイズ「噛む」「飲み込む」ときの姿勢を意識しようペットボトルエクササイズほっぺふくらましエクササイズ口蓋垂と軟口蓋「最近ムセる」「よくイビキをかく」といったことはありませんか? もしかしたら、お口やのどの筋力が弱っているサインかもしれません。注目!「噛む」「飲み 込む」のしくみ注目!「噛む」「飲み 込む」のしくみダイジェスト見本誌 20252025年1月号(阿部伸一)よりムセは、どうして起こる?イビキは、どうして起こる?「こんなのがほしかった!」と大好評の巻末『付録カード』ムセ&イビキは筋肉の衰えのサインかも?
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